黒いページ企画20


ホントに大丈夫?auの次世代。

さて、いい加減にそろそろやろうと思ったのが、au。確かにツッコミどころ少ないですよ、このキャリア。でも、やっぱりいろいろと穴はあるわけです。

いや、ちょっと地方に行くと、ドコモに比べるとがっかりするほどエリア狭いとか、ブロードバンドケータイなんつって宣伝してても、実際ブロードバンド並の通信が出来るのはごく一部の都市部の中心部だけでちょっと外れると最大144kbps、こんなんじゃ着うたフルなんてダウンロードできねーよ、とか、そういうツッコミもあることはあるんですが、まぁ、そういうネタはすでにあふれているわけで。

で、なにかっつーと、例のブロードバンドケータイ。の話。

具体的に何かってーと、1xEV-DO。いわゆるWIN端末に搭載されている通信機能。これは、2GHz帯をEV-DOという通信方式で専用的に使うことで、最大2.4Mbpsの通信が出来るというもの。

この方式、何をやってるかって言うと、常に基地局側ではユーザごとに最大速度での送信を試み、近くのユーザにはたくさん、遠くのユーザにはそれなり、というように適宜通信速度を調整することで全体の速度を上げようというやり方。

これだけ聞くと、確かにいいかも、って思うんですが。

ちょっとね、auの実網について、調べてみる機会があったんですよ。仕事上ちょこっと関わることがあって。でね、測定器持ち出してきて、調べようとしたんですよ。

測定器の針が振り切れました。

auのEV-DO基地局、恐ろしいほどのパワーで電波吹きまくってます。いやほんと、「すさまじい」という言葉しか思いつきませんでしたよ、測定データ見たときは。

ご存知の通り、CDMAって言う方式は、パワー方向に多重を行います。しかし、EV-DOでは、そのパワーを常に最大にして、可能な限りたくさんのデータを載せようとします。で、auの基地局は、常にとんでもないパワーで送信しっぱなし。

で、それが何なのよ、といわれるとですね、簡単に言うと、あんなパワーで吹いてちゃ、その基地局の電波が隣の基地局に対する強力な妨害波にもなっちゃう、ってことなんです。なんでかっていうと、実はauのEV-DOは、周波数を1波しか使っていないから。つまり、隣同士の基地局で同じ周波数の電波を繰り返し使っているから。で、隣同士の基地局を、端末側が見分けるすべは、CDMA方式の基本であるパワー方向の多重(つまり拡散コードによる分離)ってことです。

でも、基地局は常にフルパワー。つまり、パワー方向のマージンがほとんどないってことです。

逆に言えば、EV-DOは、これ以上基地局を増やすのが非常に困難だということ。

で、今、実際にEV-DO方式の通信でどのくらいの速度が出てます?。せいぜい500kbpsですよね。2.4Mbpsというカタログスペックに対して、せいぜい500kbps。今後、リッチコンテンツが増えユーザが増えフルブラウザ利用者が増え、と考えると、これってかなりヤバげですよ。実際、ウィルコムが昔実験したところ、ある地点で1台から5台までのPCでEV-DOでダウンロードを同時にしてみたところ、1台だけだと数百kbps出ていたのが、5台に増やすと50kbps以下にまで落ちちゃった、なんて結果も出ています。でも、そういうところでも基地局を増やすのが難しいのがEV-DO。だって、常にフルパワーで送信しなきゃならないから。

で、EV-DOは今のところ1波だけ。2G帯をあと何波分かとってあるけど、それを全部EV-DOに割り当てるわけには行きません、ユーザ増に備えて、音声も使えるEV-DV用にとっておかなければなりません。となると、もはやauの通信速度、下がる一方ってことですよね。だって、始めちゃった定額オプションを引っ込めるわけには行かないし。始めちゃったリッチコンテンツを禁止できるわけもないし。一方で常にフルパワーが基本の基地局は簡単には増やせないし。

Rev.Aなんて言ってますが、それも理論通信速度がせいぜい2.4Mbpsから3.1Mbpsに上がるだけ。しかも電波状況の悪いところ(干渉の多いところ)では従来と全く変わらない、と。干渉が多い=妨害波が多い。auの基地局は常にフルパワー。隣の基地局にとっては強力な妨害波。ほら、Rev.Aになっても何も変わらない予感がしてきましたよね(笑)。

常にフルパワー、が基本のEV-DOでは、電波の枯渇が実は深刻な問題として目の前に横たわっているわけです。

auさん、カタログをきらびやかに飾るリッチコンテンツの数々、いずれ自分の首を絞めることになるかもしれませんよ?

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