黒いページ企画3
誰が払うの?FOMAと言う名の巨大負債
さーて、ついに始まった次世代携帯FOMA。高速通信、高音質、大容量を売りに最近テレビコマーシャルも盛んですが、ちょっと待って。FOMAは本当に夢の携帯なのか?ちょっと考えてみましょう。
1.設備投資も大容量!驚異の金食い虫
ドコモは次世代開始に当たり、W−CDMAと言う方式を採用しました。これは、主にヨーロッパで企画がが進む次世代規格の一つで、ヨーロッパで広く普及しているGSMと言う方式を基礎にCDMA方式を取り入れた非常に高度な規格です。ところが、そもそもドコモはGSM基礎を持っていません。W−CDMA方式はヨーロッパで広く普及したGSMを基礎にするからこそスムーズに導入できるのです。元々見栄とエゴで独自方式PDCをごりおししたドコモはその時点で巨額の負の資産を持っていることになってしまうのです。つまり、これまでのバックボーンを全く生かせず、またゼロからネットワークを構築し直さなければならないのです。しかも、ドコモ陣営端末メーカにもそもそもCDMA方式に関するノウハウは(一部を除いて)ほとんどありません。ここにも莫大な投資をして何とか端末を作ってもらわねばなりません。ドコモの公式発表によると、次世代携帯のサービスインに当たり必要となる設備投資額は1兆円。もちろん、これ以上になるのは間違いありません。
2.どうしてこんなことになったのか?
日本には、元々CDMA方式として実績のあるcdmaOneと言う方式がありました。そして、この方式を基礎にした次世代規格cdma2000という規格も策定が進んでいます。なぜドコモはこの方式を採用しなかったのか?表向きの理由は、世界での普及率が高いGSMを基礎にした方式の方が有利である、と言うものでしょう。が、裏の理由は、cdma2000はKDDIの採用する方式であり、実績のあるKDDIを追いかけるという構図がドコモにとっては屈辱以外の何物でもなかったからと言うところに違いありません。そうです、結局PDCの時と同じく、「見栄とエゴ」なのです。
3.じゃ、KDDIは?
こちらは先ほども言ったようにcdma2000を採用する予定です。これなら従来のバックボーンがある程度流用できますし、設備投資額も最低限に抑えられます。しかも、数年間の実績があるため、ネットワークの構築も端末の開発もドコモに比べれば遙かにスムーズに進むでしょう。はっきりと予想します。バグ・不具合による回収はKDDI1に対してドコモ10という程度の割合になるはずです。いや、新端末ばらまき病にかかっている現在のドコモを見ると、この比率はもっと開くのではないかとさえ思われます。それはもちろん開発費に跳ね返ってくるわけです・・・。
4.そして、誰が払うのか・・・。
こんな無駄金を誰が払うのか、それはもちろんユーザです。当たり前です。さて、先ほどサービスインに必要な設備投資額がざっと1兆円と書きました。簡単な計算をしてみましょう。まず、この1兆円を3年でペイしなければならないとします。これはかなり緩い拘束条件ですが、とりあえずこれで行きます。次に、その三年間の平均加入者数を1000万人とします。これもかなり甘い見通しですが、このまま進めます。さて、この期間・人数で1兆円を払うとすると、一人当たり月額2,778円。おやおや、なんだか常識的なお値段がでてきました。しかしちょっと待て、平均加入者数1000万人!?そんなわけありません。平均すれば300万人がいいところでしょう。すると、月額9,260円。まだまだ。実際は半数の人が月6,000円しか払わないとしてみましょう。すると払う方の人は12,519円/月。これだけ払ってようやく「帳消し」のレベル。しかも、1兆円では済まないと言う話を思い出してください。もし倍になると・・・同じ計算で行くと月額31,038円。誰が払うの?こんなの。
5.元凶はここにある!
そう、すべての原因は、PHSを否定したところにあるのです。考えてみれば簡単です。PHSは、変調方式を変えるだけで1Mbpsの通信速度が出せます。現行FOMAの3倍、規格による最大通信速度2Mbpsと比べてもわずか半分になっただけです。もちろんFOMAが2Mbpsに達するには再び桁違いの投資が必要になります。それに対して、PHSは先ほども言ったように変調方式を変えるだけ、です。システムそのものが変わるPDC→W−CDMAの変更と比べればかかるコストは1/10以下でしょう。たとえば1/10として計算してみましょう。ちょうどいいことに、DDIポケットの現在のユーザ数はおよそ300万人です。先ほどと同じ計算をすると、一人当たりの負担は926円。半数の人が600円しか負担しないとしても1,252円。もし倍の投資をしても3,104円。実に現実的なお値段です。PHSを否定し続けてきた携帯各社および携帯ユーザは、こうして自分たちの肩の上に莫大な負の資産を載せてしまったわけです。何ともバカな話ですねえ。
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