黒いページ企画7


ワンギリと迷惑メールの対応の違いは何!?
NTTドコモが、いわゆるワンギリと、迷惑メールに対して対策を始めた。ところが、この二つの対応には非常に大きな隔たりがある。一体どういうことなのか、検証してみよう。


1.ワンギリへの対策

いわゆるワンギリとは、ここで改めて説明するまでもないが、携帯電話へ発信者番号を通知して一回だけコールをし、コールバックを誘う手法の一つである。そして、そう言う文化が根付いていることを良いことに、コンピュータを利用して大量発信を行い、コールバック先でアダルト情報などを配信したり、電話番号をサンプリングして法外な料金を請求したりなどの詐欺が横行している。このワンギリにより多くの人が被害を被っていることはもちろん、多量の発信が発生するためにNTT電話網への負担も大きい。
こういう事態に対処すべくNTTドコモが始めた方法とは、あらかじめセンターに対象電話番号を登録し、その電話番号からかかってきた電話はコール無しでオフフックして課金してしまうという手法である。これにより、ある程度知られたワンギリ業者は莫大な料金を請求され、結果としてワンギリ業者を減らす効果があると言われている。

2.迷惑メールへの対策

一方、迷惑メールへの対策であるが、いわゆる無差別多数への広告メールは「未承認広告※」と件名に表記することが法律で義務づけられており、これを利用して、このキーワードが含まれるものをすべて受信拒否するというものである。ところが、NTTドコモが行っている対策は非常にお粗末なもので、先頭から半角で14文字までをチェックし、問題のキーワードが含まれているかどうかを判定しているだけである。よって、件名の先頭に半角2文字以上の空白を入れてしまえば完全にすり抜けることが可能である。このように、NTTドコモの未承認広告対策は事実上のザルであり、全く意味を持っていないと結論せざるを得ない。

3.この違いはどういうこと?

ワンギリへの対応は、ユーザによる電話番号の登録及び、わざわざセンタでオフフックしてくれるという、非常に気の利いた対応であるのに対し、迷惑メールに対しては事実上無いに等しい対策しか行わないのは一体なぜであろうか?これについては、NTTドコモが一体どのタイミングで収入を得ているのか、そしてどのタイミングでコストを浪費しているのか、そして誰がその料金を払うのかを考えれば一目瞭然である。
まず、電話であるが、電話がかかってきたとき、NTTドコモへ収入が入るのは、電話をオフフックした瞬間である。つまり、いくら電話をかけようが、相手がオフフックしない限り料金は発生しない。ところが、NTTドコモの施設への負担は、コールが始まった瞬間に始まる。つまり、NTTドコモとしては、コールが始まった瞬間にはコストが発生し始めているわけである。と言うことは、ワンギリが行われると、NTTドコモはコストを支払わなければならないのに対して収入は0なのである。
次にメールである。こちらも、同じようにメールがドコモに届いた瞬間からコストは発生し始める。ところが、実際に収入を得られるのは、ユーザにメールが届けられた瞬間だけである。ここで迷惑メールが届いたとして、それがユーザに届けられれば、ドコモは設備に負担を受けつつも、収入を得ることは可能なのである。
この二つの迷惑行為の構造の違いにお気づきだろうか?ワンギリは、ドコモにとっては収入がないのだが、メールは届けてしまえば収入になる。そしてワンギリの対策というのは、オフフックをすることで課金するのであるが、支払うのはNTT東西である。であるから、ユーザ側まで届けずにオフフックすることで、全く無線設備に負担をかけずに課金のみを行うことが出来る。どのタイミングであろうがオフフックしたことには変わりがないわけであるから、NTT東西も支払わざるを得ないし、もちろんそれはワンギリ業者に請求されるわけである。一方、メールの方は、迷惑メールをセンター内でブロックしてしまえば、センターに届いた時点でコストが発生しているのにも関わらず収入が0になる。そう、この二つの迷惑行為は実は、ドコモのコストと収入という面で見ると全く逆の働きをしているのである。つまり、ドコモのセンターを中心に見ると、ワンギリは(オフフックすれば)入力された瞬間に収入があり、迷惑メールは出力した瞬間に収入がある訳である。
・・・となると、ドコモがなぜ、ワンギリには非常に厳しいブロック機構を打ち出したのに迷惑メールに対するブロックがザル状態なのか、おわかりであろう。

4.その構造の根本は・・・

ドコモがどうしてこういう対策を行うのか、それは、もうお気づきのように、単に収入を増やすためである。いや、迷惑メール対策では多少収入は減るであろうが、それは事実上無いに等しい。それよりもワンギリ課金による大量収入の方が遙かに大きな効果がある。そして、もちろんここで言っておかなければならないことがある。それは、NTTドコモのiモードメール収入のかなりの部分が迷惑メールから成り立っていると言うことである。これはもちろん周知の事実であり、貴方もご存じの通りであろう。iモードメールによる商売は、はっきり言って、ボロい。ユーザに使ってもらわなくてもユーザに払わせることが可能だからである。そう、iモードメールは受益者負担の大原則が崩れているのである。受信者が料金を払うというメールシステムは明らかにおかしい。そして、単に送りつけるだけで収入が得られるというのなら、それほど簡単な商売はない。ユーザが受け取りを拒否するすべは事実上存在しない。それがインターネットメールだからである。ここは黒いページである。もちろん黒い憶測が目的である。が、これはもうほとんどの人が気づいているのではないであろうか?・・・NTTドコモが迷惑メールを奨励しているのでは無いかと言うことに。いや、表だってそう言う動きはないし、裏でだってそうであると言い切ることは出来ない。だが、iモードメールをインターネット向けに解放し、どんな端末からでもメールを送りつけることが出来るようにした時点で、事実上の奨励を行ったのと同じである。実際に裏で何をやっているのかは分かったもんじゃないが。そうやって、インターネットからの強引な送りつけによる莫大な収入が確立してしまうと、今度はそれは捨てがたい収入源となるであろう。しかし、世間からの迷惑メールへの風当たりは非常に強い。だから、形だけの迷惑メール対策をし、それを以て「対策完了」としたかっただけなのである。つまり、対策をすり抜けてくるメールはそもそも法律違反であるから、ドコモは関知しないということである。そもそも、こういった違法行為の故意の見逃し行為は、法の遵守と社会への貢献が義務である企業市民として許されるのであろうか?
そして、ワンギリ業者への課金についても見逃すわけには行かない。いや、ワンギリ業者を擁護する目的ではない。が、通信インフラ事業者として、発信者が(意図する)受信者に情報を伝えた時点で課金を行うのが大原則である。にもかかわらず、ドコモは発信者に対して意図しない受信者へ強引に接続する行為を行い、それに対して課金を行っているのである。本来、ワンギリ対策を行うなら、指定番号からの着信を端末にまで通さなければ良いだけであるはずなのに、わざわざオフフックして課金すると言うところが何より大きな問題である。残念ながら、このような極悪な行為を行うインフラ事業者を見たことは未だかつて無い。簡単な例を挙げよう、これは、たとえば東京電力が電力計の中に多量の電力を必要とする機器を故意に取り付け、その機器で消費された電力を顧客に請求するようなものである。これまで私は様々な例を語弊を覚悟の上で利用してきたが、この例に関してだけは語弊はない、本当にこのものズバリ、やっていることは同じなのである。確かにワンギリ業者が行っていることは詐欺に違いないが、ドコモがやっていることも詐欺行為に他ならない。しかも、ワンギリ課金システムはワンギリ業者以外に対しても有効である。つまり、誰に対しても、この詐欺システムを発動し、課金を行うことが物理的には可能なのである(もちろんドコモ自身がそれをやったら有無を言わさず本当の詐欺である・・・が、ユーザがどの電話番号を登録するかはまさにユーザ任せであり、どの電話番号も対象にされうるのである)。いくらワンギリにより多大な負担を強いられ、ユーザからのクレーム処理にコストをかけざるを得ないからと言って、このような行為を行うのは、インフラ事業者としてのモラルがないと結論せざるを得ない。対策は発信元であるNTT東西が行うべきであり、そのコストの一部を自腹で負担するぐらいの良識を持つのがモラルある通信事業者の姿では無かろうか。
そう、これらの問題の根本は、NTTドコモに通信事業者としてのモラルが無いことに起因する。他事業者に負担させ、自分は収入を得るだけのブロックシステムや言い訳と釈明のためだけのパフォーマンス的ブロックシステムを平気な顔をして導入するような通信事業者にモラルがあると言えるだろうか?。


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