128kAir
H"通信速度考
このページではDDIポケットのパケット接続サービス
Air
H"
による128kbps接続の速度調査結果からAir
H"の通信速度について考えてみます。
と言うことで、まずは下の図をご覧ください。

これは、前田氏によるTrayMeterという通信速度調査ツールです。このツールを使うと通信速度がリアルタイムでグラフ表示されて、視覚的・直感的に速度の推移を知ることができてとても便利です。
さて、このツールで取ったある日のデータを図にしてしているのですが、よく見ると、階段状になっているのが分かるでしょうか?速度自体にはばらつきがあるようなのですが、完全にランダムではなく、とびとびの速度値しか取っていないように見えます。ちょっと拡大して見てみましょう。

この階段状の部分、その間隔がほぼきれいに24kbps、24、48、72、96kbpsとなっています。128kbps通信は4局を掴んで通信しており、各局からの通信状況は時々刻々変化しますから、もっとバラバラの値をとっても良さそうなものです。これは一体どういうことなのでしょうか?
一つの説として、6kbpsと言うのが、Air
H"にとって重要な意味のある数字だというもの。つまり、1局辺り6kbpsずつの飛び飛びの値を取ったとすると、ちょうどこのような結果になります。「でも全部の基地局との通信がこんなに同時に変化するのか?」という疑問がありますが、このとき、全体の速度は最も遅い基地局の速度x4となる、マルチリンクPPP方式の接続を128k
Air
H"では採用していますので、すべての基地局との速度が同時に変化しているわけではなく、一つでも変化すれば全体が引きずられるのでこういう結果になってもおかしくはないわけです。
しかし、なぜ6kbpsずつ変化するのか?電波は生ものですから、電波状況が悪いからとこんなきれいな具合に速度が落ちたりはしないはず。と言うことは、基地局側で、ある程度速度制御をしているのではないか?という疑いが持ち上がってきます。Air
H"のパケットは、多くの人で同じチャンネルを共有しますから、ある人が通信を始めようとしても、いきなり全リソースを割り当てて、ほぼ同時に通信を始めようとしている他の人の通信をブロックしてしまうと言うことがないよう、押さえているのではないでしょうか。そうすると、初期の段階では24kbpsしか出ず、それから6(x4=24)kbpsずつ、順次速度アップしていっているのではないかという感じがします(下図)。

左上:最高速度での通信時の状況。すべてが24kbps。
右上:どれか一つでも遅いと、引きずられて全体も落ちます。
左下:いろいろな速度の場合は一番遅い局が基準です。
右下:これがおそらく最低速度になった状態です。もちろん、全局6kbpsと言うこともあり得ます。
お次の説は、1局24kbpsがだいたいの基準で、つかめる局数が通信を継続するうちに順次増えていく、と言うもの。理由は上の、なるべく多くの人と共有するためにいきなりブロック、という状態を防ぐ、と言うのと同じなのですが、こちらは、帯域単位の制御ではなく基地局単位の制御と言うこと。32kの頃、同じように速度を測ったとき、なぜか24kbpsくらいで安定していたりしたことを思い出すと、1局24kbpsで、ネットワーク側で使用する基地局を適宜変更していると言う可能性もなきにしもあらずです。
さて、どちらの説にしても、説明が難しい点があります。それは、次の図を見れば分かるのですが、

これは、ある程度巨大なファイルを連続してDLしたときの図ですが、ここでも確かに速度がきれいに飛び飛びの値を取っていますが、それに加えて、128kAir
H"の理論限界速度である116kbpsもまれに出ていると言うこと。これは一体どういうことなのか?と言うのが問題なのです。
この場合、前者の各基地局帯域制御説を採ると言う前提でこれを上手く説明することができるのですが、それは、何らかの条件がそろうと、29.2kbps(つまり理論値いっぱい)での通信も時々許可されるのではないかと言うもの。32kの時も、割と頻繁に29.2kbpsと言う数字が出ていたことを考えると、これは十分あり得ます。そしてそんな中で、偶然4局すべてが同時に29.2kbps通信を許可した瞬間、最高値116kbpsが出ているのではないでしょうか。それ以外の場合は、いずれかの局が24kbpsに制限されるため、最大でも24x4=96kbpsになってしまう、と言うもの。

上:2局だけが29kbpsを許可された状態。この状態では24x4=96kbpsしか出ない。
下:このように、運良く4局すべてが同時に29kbpsを許可すると、最高値116kbpsが出る。
さてさて、こんな感じでインチキ臭い考察をしちゃいましたが、みなさんはいかがお考えでしょうか。何しろ、DDIポケットのAir
H"技術は特許ものの技術で、その方式が全く伺い知れ無いという代物ですから、こうやって端から好き勝手言えちゃう、という面白さもあるんですけどね。無線・通信マニアにはなかなかたまらないおもちゃかも知れませんね、Air
H"。
ちなみに、最後の速度計測グラフ、平均100kbpsを達した瞬間です。
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