緊急コラム
ドコモPHS定額制導入反対〜徹底抗戦!!
みなさん、こんにちは。当サイトは、言わずと知れた「-H"」でのインターネット接続を応援するページです。が、もちろん、もっといいサービスがあれば分け隔てなく紹介し、みなさんにモバイルコンピューティングをより快適にするために情報提供を行っていこうと思っています。そのためには、-H"の不利な点を報知し、他の接続手段を紹介することも多くなります。特にAir-H"のヒット後、似たようなサービスがどんどん出てくる可能性がありますから、それらもふまえて、最適な手段をケースごとに検証しようと考えてはいます。がっ。
NTTドコモという会社があります。この会社は、携帯電話キャリアです。そして、PHS事業も手がけています。このPHS事業、完全に赤字で、お粗末なサービスとシステムですでに見捨てられつつありますが、無茶な廉売でユーザを惑わし引き留め続けています。たとえば、2001年、DDIポケットがAir-H"で大ヒットしつつあるのを見るや、大急ぎでp-p@cという準定額制料金オプションを新設し、対抗してきました。DDIポケットは、技術的にPHSと親和性の良くないパケット方式をあえて導入し、それを以て大幅な経費削減を行った上での定額制導入だったのですが、それに対して、ドコモPHSは、単に赤字額を大きくして定額サービスを導入しました。携帯事業が儲かっているから出来るだけであり、もしPHS単体でこのようなサービスを行おうとしても、絶対に不可能だったでしょう。
これほどまでに無理のあるサービスを行っていながら、まだAir-H"の勢いを止めようと画策しているようです。それは、上記p-p@cよりさらに無茶な、完全定額制の導入です。これが以下に無理のあるサービスか、以下に小学生でも理解できる簡単な計算で証明してみましょう。
まず、NTT依存型PHSで接続する際に、どのようなコストがかかってくるのかを見てみましょう。
| PHS基地局〜発呼交換局 |
加入者交換機能利用料 |
0.02303300円/秒 |
| 発呼交換局〜中継局〜着呼交換局 |
中継系交換機能利用料 |
0.00021752円/秒 |
| 同 |
中継系伝送機能利用料 |
0.00084345円/秒 |
| 合計 |
0.02409397円/秒 |
以上が、NTT依存型PHSで通信を行う上で必ずNTTに支払わなければならない料金です。もちろんこれだけではありません(発呼ごと課金、月額課金などがありますが、今回は無視します)。NTT依存型PHSを使ったサービスを行っているのは、DDIポケットといくつかのアステル系PHS、そしてもちろんNTTドコモPHSです。この料金はデータが流れようが流れまいが、内容がパケットであろうが回線交換であろうが関係なく課金される額です。それでは、まず、p-p@cがいかに無茶苦茶なサービスであるか見てみましょう。
| 上記利用料で、 |
| 10時間接続した場合(p-p@c10) |
867円 |
原価率=34.6% |
| 20時間接続した場合(p-p@c20) |
1735円 |
原価率=54.2% |
いかがでしょうか。ここでは、実際のサービス価格とNTTに支払う金額の比を「原価率」と標記していますが、これはもちろん一般的な意味での原価率とは全く違うものです。サービスを行う上では、実際にはこれ以外にも多くのコストがついてくるはずです。そう言う視点でこの計算結果を見てみると、p-p@c10はまだ原価率30%強ですから、商売として成り立つレベルであることが分かるとは思いますが、p-p@c20は、50%を超えています。これでは、その他の事務処理コストや営業コストをペイすることは不可能に近いと考えられます。このような不当な廉売を行うのは、そこから儲けを得るためではなく、単にAir-H"を潰すためである、と言うことが良く分かるかと思います。
ではさらに話を進め、実際にNTTドコモがPHSの完全定額を実現したとして見ましょう。完全定額となると、実際に接続される時間は不定となり、どのくらい使われるか予想することは難しくなります。とりあえず、以下のデータを挙げます。
| 上記データより・・・86.738292円/時間
|
原価率50%に
抑えるの為の
サービス価格
|
| 20時間(一日40分) |
1735円 |
3470円 |
| 100時間(一日3時間20分) |
8674円 |
17348円 |
| 150時間(一日5時間) |
13011円 |
26022円 |
| 240時間(一日8時間) |
20818円 |
41636円 |
これは、これだけの時間を接続するために絶対に必要欠くべからざる最低コストです。実際モバイルで利用するとすれば、一日3〜4時間程度でしょうから、月に100時間程度の利用になるパターンが一番多そうです。そうすると、ネットワークの利用のためにどうしても必要となるコストはそれだけで8674円にもなります。これを、先ほどの意味での原価率50%で売るとしても、最低サービス価格は17000円程度にならなければなりません。さらに、もし平均の接続時間が一日5時間なら13000円ものコスト、サービス価格は2万円を超えざるを得ず、もしほとんどの人が定額であることを良いことに切断する手間を惜しみ、一日の3分の1もの間、繋ぎっぱなしにしてしまったとしたら、もはやサービスを行うのには非現実的とも言えるコストがかかります。ちなみに、私自身の統計データでは大体月に100時間から150時間くらいで変動しています。昼間は仕事で、家に帰ってからの数時間しか繋がない、それでもこれだけの時間になります。また、私の統計には、本当にモバイルで利用した部分は反映されていませんから、数割増しと考えて良いはずです。このような使い方だと、サービス価格は少なくとも2万円以上にならなければならないのです。にもかかわらず、ドコモがあえて定額PHSに参入しようと言うのなら、Air-H"にも対抗しうる価格、つまり128kオプション込みの価格=8000円以下の値札を付けることは確実で、32kユーザにも訴えようとしているなら5000円以下の月額料を提示する必要性があります。つまり、サービスを開始した瞬間から原価割れが確定しているようなサービスと言うことです。このようなあり得ないようなサービスをNTTドコモは検討していると言うのです。
もちろん、この料金は、同じくNTT依存型PHSのDDIポケットにもかかってきます。しかし、DDIポケットはパケットを導入することでこの問題を解決しています。まず、DDIポケットのパケットは32kですから、上記料金が適用される64k回線(ISDN-B)一本当たり、2回線を押し込むことが出来ます(これはNTTドコモPHSでは、たとえ32kだとしても不可能です、パケットだからこそ可能になった方法で、もしドコモが回線交換32kででも同じことをしようと考えたら、全国にあるすべての基地局を取り替える以外方法はありません)。これで、実質コストは半分、さらに、パケットによる回線シェアで、1B回線に4〜6回線のパケット回線を押し込んで使っているようです。さらには、パケットデータが流れていない間は、基地局側でタイムアウトを設定して自動的に切断するように(基地局〜端末間回線自体は維持)して、さらにコスト削減を行っているようです。しかも、DDIポケットでは急ピッチで、NTT交換局から上を独自IP網に直結して、一番上の料金表で示したうちの「中継系交換機能利用料」「中継系伝送機能利用料」を削減しつつあります。このような、基地局やネットワークの大規模な改革を以てようやく、5800円/月(実質4930円/月)という現実的な価格での完全定額制を実現できたのです。アステル定額PHSの事情はもっと簡単で、アステルで定額制を実現している地域は、元々NTT接続型、つまり、回線を確立するだけでは上記のNTTへの支払いが発生しないタイプだった(ケイオプティコムは新たに独自網を作ったのでこの限りではありませんが)ので、簡便に定額制導入が出来たのです。
さて、一方で、単にあり得ないほど安いからと言うだけで反対するのはいかがなものか?という声もあるかと思います。実際、ユーザとしては同じサービスなら安ければ安いほど良いはずです。NTTドコモのこのような動きは歓迎すべきものではないか、と言われればそうかも知れません。
しかし、考えてください。NTTドコモが、もし非常に安い値段で、64kギャランティを売りにサービスを売り込んできたとしたら、どうなりますか?いえ、もしあなたがAir-H"ユーザでしたら、あなたはどうしますか?・・・ドコモへの乗り換えを考えてしまいませんか?エリア的には遜色はないし、なんと言っても64kギャランティのサービスがAir-H"より安く得られる・・・となれば、乗り換えを考えない方が不思議です。もちろん、あらゆるAir-H"ユーザたちが、ドコモの定額PHSへと乗り換えていくでしょう。おそらく、Air-H"に社運をかけていたDDIポケットは大打撃を受け、事業の大幅縮小やAir-H"の廃止、最終的にはPHSの廃業まであるかも知れません。元々体力のないアステル系なら言うまでもありません。今でさえ電力系通信事業者のお荷物のアステル系PHSは、なんとか稼げていた定額サービスさえも潰されてしまえば、さっさと事業整理となってしまう可能性は高いと考えられます。
これが、NTTドコモの狙いです。しかし、勘違いしてもらっては困ります。NTTドコモの狙いは、他社の殲滅による市場独占ではありません、他社の殲滅そのものがドコモの目的なのです。なぜなら、採算のとれない定額サービスで市場独占をしても、単に赤字額が増えるばかりで、なんの恩恵もないからです。こうやって他社を閉め出すことに成功した後は、今度はドコモが定額PHSを続けていく必要性は全くなくなることになります。そこで、ドコモは早い段階でPHSの廃業を宣言することになるでしょう。もちろん、あれこれと言い訳をして、です。
ここが終着点です。そう、もしドコモがPHSで定額制を導入するとしたら、最終目標はズバリ「PHSという通信方式の滅亡」以外の何物でもないと、ここで言い切ってしまいましょう。ドコモの基本戦略は、ユーザ増加からARPU(一人当たり平均支払額)増加へとシフトしています。そのためには、低ARPUとなりがちなPHSは非常に邪魔なのです。できるだけ早く、PHSデータユーザを高料金の次世代携帯に移したいところでしょう。もちろん、これはドコモ内での事情、実際には、外部事情もあります。それはもちろんAir-H"の存在です。この画期的に安いサービスのために、ドコモが押し進めたい次世代携帯サービスの不振が今後も続くと考えられます。この状況の打開のためには、Air-H"をなんとか叩きつぶす必要があるのです。そして、そのためには、元々次世代導入への手がかりとして利用されていたPHS事業を使うのが便利です。PHSなら赤字を出しても大した額にはならないし、いずれ次世代の普及とともに精算するつもりでしょうから、都合がいいのでしょう。
ここにすべてのモバイルユーザにお願いします。
もしドコモが定額PHSサービスを始めたとしても、そのコストを考え、
それがPHSという通信方式にどのような影響を与えるものかをしっかりと考えて、選択してください。
もしドコモPHSの定額サービスが10000円を下回る値段で提供されたら不信感を持ってください。
もしそれが8000円以下なら、警戒してください。
お互いに発展すると言うことを最優先してください。
「Win-Win(お互いに得をする)」という言葉の意味を考えてください。
どちらかだけが得をするサービスは、悪いサービスです。
それがたとえあなたを利することになったとしても、最終的にはあなたが損をします。
「Win(ユーザ)-Lose(プロバイダ)」関係は、一見ユーザが得をするように見えます。
しかし、Loseしたプロバイダは、いずれそのサービスをやめざるを得なくなるはずです。
プロバイダのLoseさえ招くほどの不当廉売は、他の「Win-Win」となりうるサービスを駆逐します。
残ったのは「Lose(ユーザ)-Win(プロバイダ)」だけです。
分かりますか?こうなったらあなたの負けです。
そして、あなたの仲間である私の負けでもあります。
選択権はあなたにあります。
が、私はあなたに注意深く選択するよう、切にお願いいたします。
追記その1
いろいろなところで、最初から赤字が分かっている事業が許されるほど監査機構は甘くない、とか、ドコモPHSは譲渡時に原則独立会計を義務づけられているからこんなことはあり得ない、なんて言う意見も聞かれますが、最初からきわめて甘い見通しを立てればどんな赤字サービスも黒字になるように見せかけることは可能です。たとえば、「最初の一ヶ月で200万加入を得て、1年後には300万加入、これで3年ですべての投資を回収できます」と言えばどうでしょう。「絶対に出来ない」とは誰も断言できません。で、この通りに行かなければ、もちろん赤字が出ます。いくら原則独立採算とは言え、無いものは出せませんし、払わなきゃならないものはどんな手を使っても払わなければならないのです。結局、携帯事業の収入を回すよりほか無いわけです。いや、言い方を変えましょう、こういう事態に陥っても、最悪ドコモは携帯事業の収入を回すことが出来る、と言うことです。DDIポケットには、それが出来ません。ですから、妄言を呈してあり得ないサービスを打ち出すことは不可能なのです。この違いが分かりませんか?。背景にあるこの大きな違いが、公平な競争が行われることを大きく阻害しています。ドコモPHSが独立企業とならない限り、この大きな差は永遠に残り続けるのです。
追記その2
ドコモは独自網に直結して安くする方法があるじゃないか、と言う意見を聞きます。これは見当違いです。ここで問題にしているのは、PHS基地局がどこに繋がっているのか、と言うことです。PHS基地局から伸びているあの黒いケーブルは一体どこにどうやって繋がっているのか、と言うことです。多くの見当違いの議論のほとんどは、通信というものは物理的な線を必要とするというごく当たり前のことを失念した上で為されている議論と言わざるを得ません。言うまでもありませんが、もともとPHS基地局はNTTのISDN網に繋がっていますが、そこまで、物理的にケーブルが繋がっていなければなりません。これは、NTTが各家庭に届けるために市内に張り巡らせた電話回線(INS線)を利用しています。この線は、れっきとしたNTTの資産です。いくら、交換機(及びその先のISDN網)を通さずにIP網に直結したからと言っても、NTTの資産であるINS線をただで使えるようになると思いますか?。この部分が、上の議論で言う「加入者交換機能使用料」の中に入っています。交換機を通さないことでこの部分がいくら削減できるのかは私は分かりません、が、曲がりなりにもNTTの資産である物理的回線を利用するわけですから、相応の対価が必要なはずです。じゃぁ、そのINS線を使わず、自分で物理的な線を引いてしまえばタダだろう?という話も聞きますし、そうなったとします。本当にそんなことが可能か、よく考えてみてください。どこにその線を通すのですか?。地上を通すにしても地下を通すにしても、電柱なり地権なりをそれなりに手当てしなければなりません。PHS基地局数は膨大です。それだけでどれだけの投資になるか、よく考えてみてください。
これらが、5000円以下の定額料金で本当にペイできるのかは、未だ疑問と言わざるを得ません。
追記その3
交換局そのものに独自網を引き込んで、フレッツISDN相当のサービスを利用してアクセスチャージを削減するであろうと言うのがおおかたの予想です。私もそう思います。が、そのときの収支バランスを試算してみたところ、またまた無茶な結果が出てきました。
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真面目なところ、ドコモPHSが定額制を導入するとしたらこんな方法があります
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