AIR-EDGE PRO速攻レビュー(マニアック篇)
始まりましたね、AIR-EDGE PRO。当サイトにおきましても、当然のことながら、マニア魂を発揮して非常に高額なつなぎ放題[PRO]へのコース変更を敢行いたしまして、早速レビューさせていただくことになりました。とはいえ、結構注目を浴びているPROですから、いろんなサイトでレビューは出回りまくっています。今さら、フツーのレビューをしても二番煎じというもの。と言うことで、今回はAIR-EDGE PRO速攻レビュー・マニアック篇と言うことでお送りします。
- 取りあえず使ってみる
まず、何はともあれ使ってみなければなりません。と言うことで、まずは使用感レビュー。この辺は全然まにやっくじゃ無いです、はい。
で早速、PCに接続します。と言っても、Easy Setup ToolのUSBメモリを差し込んで設定を行い、PCカードスロットにPCカードを差し込むだけ。認識は簡単です。さらに、Easy Setup Toolには代表的なプロバイダの設定も自動的に行うツールが付属しているので、実に簡単にセットアップは終わります。私の場合は、古い設定がそのまま使えたので、特に設定はいじらず、ダイヤルアップのセットアップは完了です。
ダイヤルの手順は今までと特に変わらず。8xだからと言って特に時間がかかるようなことは無いです。おそらく、4xと同じように、最初の接続は1xで行い、データ量の増加に合わせて順次チャネルを追加していくような形だからでしょう。接続時間はPCカードへの電源供給開始から5〜8秒程度で、全くストレス無く接続が完了します。
さて早速いろいろと使ってみましょう。取りあえず、メガプラスについては、画像圧縮はOFF、その他の圧縮はONで使ってみます。画像が圧縮されるのは余り好きではないので・・・。そう言う形で使ってみると、最初の感想としては、桁違いに速くなってる、っていう感じでした。いや正直、余り期待してなかったんです、せいぜい、体感レベルでも4xの1.5倍程度になってればいいか、と言う程度だったんですが、思ったよりかなり快適度アップでした。いや、いろんなサイトでのレビューで、150kbpsとかその程度しか出ていないのを見ていたので、8x方式の効果そのものをかなり疑っていたんですが、私の環境では常時実測200kbps以上、大きなファイルを連続してダウンロードしているときは理論最大値の230kbps強を連続的に維持という威力を見せてくれました。とにかく、桁違いに快適です。
しかも、メガプラスの存在もかなり重要です。メガプラスをONにするのとOFFにするのとでは、実測値が1割以上違ってきます。これはやはり、メガプラスのプロトコル最適化機能のおかげ、つまり、AIR-EDGEに余り合っていないパケット構造をAIR-EDGE向けに最適化する機能のおかげでプロトコルの無駄が大きく省かれた効果であろうと思われます。さらに試みに画像圧縮を最大レベルにすると、本当にメガクラス、Flashを余り使っていない画像主体の企業トップページなどは一昔前のADSLかと思うくらいサクサクと表示されました。いや、ほんと、びっくり。
- 実測値
では早速、実際の速度を測ってみます。速度の計測には、もうすっかりお世話になりっぱなしのTrayMeterを使いました。これは四の五の言わずに結果をさくっと張り付けましょう。

これは、大きさ5MBのファイルを連続してダウンロードしている最中に採取したデータです。グラフは最大値を256kbpsにしてあります。注目は平均受信速度。232kbps、ほぼ理論値MAX値を記録しています。元々、128kbpsでの利用でも理論最大値はしょっちゅう記録していたので、まぁその二倍になっただけと考えれば大して驚くべきことではないのかも知れませんが、単純にチャネル数が二倍必要でエラー率もチャネル取り損ね率も二倍になったことを考えると、それでも結構安定して最大値を維持できていることはかなり驚くべきことであると思われます。ちなみに、画像取得系速度計測サイトではおおよそ180kbps程度。このくらいの速度になると、回線速度そのものよりもレスポンスで数百msecを無駄にしてしまうことの方が効いてきて、意外と数字自体は伸びなかったりするようです。
次に上り。これもまずは画像をどうぞ。

こちらは、大きさ2MBのファイルをアップロードしている時に得られた結果です。ダウンロードした直後にアップロードしているのは、えーと、なんというか、ちょっとしたテクニックと言うか、つまり、ダウンロードで最大の8チャネルを捕まえてもらって、それらを全部解放する前に使ってアップロードするようにすれば、わりかし早い段階で最大チャネル数に達して最大値を計測できるかなーと言う、まぁそう言うわけだったのですが、えー、ごらんの通り、上りも平均送信速度230kbps超えを達成しました。サービス前のプレスレビュー段階では上りの速度が出ないと言う報告が相次いでいましたが、どうやら正式サービスではきちんと上りも256kになっているようです。
最後に、レスポンス。チャネルが増えた分、遅くなるかなーと思ってましたが、全然そんなことありませんでした。と言うより、むしろ、早くなってます。今まで、200msec台後半だったping応答が、なんだか、200msecを切るようになっています。最も早くて180msecを切るくらいの結果が出たこともありました。うーん、速度が上がった分、レスポンスを返せるタイミングが増えたのでその分早くなったってことかな?。
- りにゃざうことSL-C860で使ってみる
と言うことでご存じ、りにゃざうことSL-C860で使ってみるお話しです。いや、私、モバイルな機器というと実は現役はこいつだけなんですよね。ってことで、せっかくならモバイルで256kを使いたいにゃー、と言うことで試してみたわけです。使ったのは、りにゃざうと言わずと知れたコレ(CTOP)。りにゃざうのCFスロットにPCカードタイプのカードを突っ込もうってんだから、こいつにお世話になっちゃうわけです。
と言うことで早速繋いでみますが、えーと、認識はあっさり出来ます。接続もあっさり出来ます。8x方式できちんとつながっています。
しかし、2〜3分ほどネットサーフィンすると、突然カードから応答が無くなり、見てみると、カードのMODEランプが消灯(切断)しています。
と言うわけで、まぁ結果は見えていましたが、ちょっとAX510N、消費電力が多すぎたため、りにゃざうのCFスロットでは電力不足で不安定なようです。おそらく、4x方式で使うなら何とかなると思いますが・・・。
いやぁ、せっかく8xなのに、残念です・・・。テリオス復活かなぁ(苦笑)。
- USB2-PCADPで使ってみる
さてお次は、USB接続でも使えるか、と言う実験。これには、USB2-PCADPを使います。ただ、通常のUSBポートでは電流不足が明らかなので、まずはハブに接続し、しかも、接続部がふたまたに別れていて、二つのポートから電力を供給できるタイプのUSBケーブルを使います(ポータブルUSBハードディスクとかについてくる、アレです)。
こちらも、認識は簡単にしてくれます。接続もあっさり出来ます。
・・・で、えー、後はりにゃざうの結果とほぼ同じです。2〜3分ほどネットサーフィンしていると応答が無くなります。ただ、りにゃざうの時と違うのは、MODEランプは点灯しているってことです。つまり、接続状態のまま応答がなくなっちゃうと言う、結構たちの悪い状態です(苦笑)。
これもおそらく電力不足でしょう。もうちょっとちゃんとした電力ブースト機能の付いたケーブルを使うと良いのかも知れません。もしかすると、USB2-PCADP自体に電力制限機能が付いていてシャットダウンされちゃっている可能性もありますので、電力を注ぎ込めば上手くいくとも言い切れないのですが・・・。ただ、試すのはやめた方が良いと思います。カードを壊しちゃっても責任は持てません。
- Slipper VS-70Lで使ってみる
最後に、Slipper VS-70Lで使ってみます。これは、PCカード型通信端末をLANに直接接続できるようにする機器で、言うなれば、PCカード−LAN変換アダプタとも言えます。
こちらは、認識も接続もオールOK。速度も200kbps超が安定して出ます。心配した電力も全く問題なさそうです。
と言うことで、Slipper Lなら、PCカードスロットが無いPCでも使えますよ〜、と言うことで。
- ところで##64
で、ここからはヨタ話になるんですが、8xの接続番号って、##64なんですよね。これって、4xと全く同じなんです。じゃぁ、カードは一体どうやって、8xと4xを認識して接続方式を変えているんだろう、となっちゃうわけなんです。これが、どうしても不思議で。
ところで、カードをひっくり返すと、PS−ID(製造番号)が書いてあります。通常、ネットワークに接続するときは、このPS−IDで認証を行い、接続します。
AX510Nの場合、一つのID(主ID)だけでなく、もう一つ、従IDが登録されています。これは、8xがRF(無線機)を二台使用するためで、それぞれの無線機にIDが付けられている為です。
で、ぴーんときたんですよ。どうやって、4xと8xを認識するか。
それは、[PRO]対応コースを使っているかどうか。いや、当たり前っちゃぁ当たり前なんですけど、普通、そう言う、経営情報とも言える料金コースと無線プロトコル、通信方式を結びつけるようなシステムってすごく大がかりになっちゃうものなんですよ。例えば、カードが接続開始時にまず課金システムにアクセスして契約中の料金コースを取得し、もしPROだったら##64の場合でも8xにする、なーんていうシステム、言葉で言うのは簡単でも実際に作るのはひどく大変です。と言うより、4xか8xかが定まる前に料金コース情報を取得するってことは、それ専用のプロトコルが必要になるってことです。いくらなんでもそれはあり得なさそうです。
ではどうやっているのか、と言うと、多分、なんですが、PRO契約かそうじゃないかで、従IDをON/OFFしてるんじゃないかと。そう言うわけなんです。つまり、そもそも、PHSではPS−ID単位で認証、つまりそのPS−IDはネットワークに登録されているから認証を通ると言う方法で契約端末かどうかを識別しているのであるわけで、8x端末では従IDでも接続しに行くけれども、PRO契約していない場合は従IDをOFF(システムから登録解除)してあるのではないかと思うんです。そうすると、従来のPHSプロトコルのままでも、従IDは自動的に拒否されるため、4x接続になっちゃうのだろうと思われるわけです。
しかし、こういう方式だと、PRO契約していると、4x方式を使えないと言うことでもあります。いや、実際あると思うんですよ。モバイルで使っていると、そんなに速くなくても良いから電力を抑えて使いたい、なんて言う要求は。そう言うときに、能動的に4xを使うことが出来ないってことです。りにゃざう実験でも、電力不足で失敗に至りましたが、もし4x方式で試すことが出来ていたら、ひょっとすると安定して通信できていたかも知れない、なんて思うわけです。
まぁ今さら仕様を変えろと言うわけにも行きませんから仕方がないのですが、出来たら4xで接続出来る方法が提供されていたら良かった、かなぁ、なんて思います。追加ATコマンドでも良いので明示的に4xで繋ぐ方法を提供してくれると助かるかなぁ・・・>NEC様(結局お願いかよ!)。
- コーリニアアンテナを使ってみる
最初に言っておきます。今の環境、環境が良すぎて、アンテナを使わなくても最大速度出まくりです。なので、効果は実感できていないです。
しかし、アンテナインターフェースを近づけて、電界測定をすると、確かに効果があります。
↓こんな感じ

このように、AX510Nのアンテナの上にアンテナインターフェースを接するように近づけると最も効果があるようで、ちょっとデータはきちんと取れていませんが、平均して5〜10dBほどアップしていました。また、捕捉可能基地局数も8局→12局と大幅にアップし、効果はあるようです。
ただし、いろいろとインターフェースをずらして実験してみたところ、どうも、AX510Nの向かって右側のアンテナ(上の図でアンテナインターフェースコイルを近づけている方のアンテナ)だけが、電界測定の対象となっているようです。AX510Nには二つのアンテナがありますが、私の読みでは、それぞれが主IDと従IDの無線機にそれぞれ一つずつくっついているアンテナで、別々に機能していると思っているのですが、どうも、向かって右側が主IDの無線機のアンテナで、ATコマンドで電界測定をする場合は主IDの電界強度しか表示されないようなのです。これがなぜわかったのかというと、コイルを右側のアンテナと左側のアンテナに近づけたときに、一定した差(電界にして3dB程度)があり、左側に近づけたときはほぼきれいにすべての基地局の電界強度が3dBほど落ち込んでいたからです。つまり、測定は右側のアンテナだけで行い、左側のアンテナに近づけたときは単に右側のアンテナからコイルが遠かったために電界が落ちていたものと考えられます。

と言うことで、まぁ、8xで使う上ではどちらに近づけても効果はあるのですが、効果を確かめるために電界測定をするなら、向かって右側のアンテナに近づけた状態で測定を行いましょうと言う結果なのでした(マニアックすぎ!)
Special Thanks:
ウィルコム(←えぇ〜・・・)
ダイヤテック(CTOP)
TrayMeter by 前田氏
High Powered Antenna SKYNET
(こっそり注文フォーム;笑)
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